群について
定義
群 :単位元、逆元があって、結合法則が成り立ち、演算について閉じている集合。
対称群 :異なる 個のものの並べ方。大きさ 。
部分群 :
正規部分群 :
置換群 :置換群の集合が対称群 ?
交代群 :偶置換の群。大きさ
巡回群 :ただ つの元から作られる群。
面体群 :正 角形の合同変換の群。大きさ 。
正 面体群 :正 面体の合同変換の群。 のみ存在する。
多面体群と対称群
多面体 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
同型 | ||||||
大きさ |
多面体と対称群
角形 次の対称群
面体 次の交代群
面体 次の対称群
面体 次の対称群
面体 次の交代群
面体 次の交代群
ガロア理論がむずかしい
数学ガールのガロア理論をとりあえず読み切った。
でも正直、半分も分かった気がしない。
パラパラと眺めなおしてみたものの、やっぱり取っ掛かりがつかめない。
そのうちにガロア理論は「群論」と「体論」の組み合わせということに気づいた。
つまりどちらもある程度理解していれば、それを土台にしてガロア理論も理解できるのではないだろうか。
ってそもそも本文中に「ガロア理論は群論と体論の架け橋」みたいな記述もあった。
というように考えて、まずは「群論」から取り掛かってみようと思った。
「群論」を学ぶだけでもいいけれど、もしガロア理論まで行きたいのであれば、
- 群論(Group theory)
- 体論(Field theory)
- ガロア理論(Galois theory)
という順で学びたいと思う。
とはいえ「ガロア理論はすぐには理解できなさそうだ」とか「群論やって体論やれば理解できるかもしれない」という展望を数学ガールには与えてもらった。
Galois Theory
次方程式が代数的に解けるとは
体
方程式の体 をどんどん拡大して、すべての根を含む体 にできること。
(体の塔)
群
方程式の群 をどんどん縮小して、単位群 にできること。
(群の塔)
因数分解 3乗3文字 その2
なぜ以下の恒等式が成り立つのか。
3次方程式の解と係数の関係を使った導出が、いちばん意味ありそうだけれど。
オイラーの公式(指数の底)
問題:オイラーの公式では、なぜ指数関数 の底が なのか。
特に のとき
答え:指数関数の底が のとき、回転するスピードは となる。特に とき となるため。
オイラーの公式(指数法則)
1. 複素数と変換
複素数 は、以下の 通りに解釈できる。
- 平面を実軸方向へ 、虚軸方向へ だけ平行移動させる数
- 原点を中心として平面を 倍に伸縮させ、 だけ回転させる数
2. 指数法則
関数 について、指数法則 が成り立つとする。
- 関数 の入力が複素数 のとき、 となる。
- は実数であるから も実数となる。すなわち原点を中心として平面を「 倍に伸縮させる数」である。
- は一般に複素数となるため、平面上の任意の点となる。すなわち原点を中心として平面を「伸縮・回転させる数」である。
以上のことから、 は原点を中心として平面を「 だけ回転させる数」であることが分かる。
3. まとめ
問題:指数法則が成り立つ関数 について、 はどのような数か。
- 指数法則より、 である。
- は、原点を中心として平面を「伸縮・回転させる数」である。
- は、原点を中心として平面を「 倍に伸縮させる数」である。
以上 点より、 は原点を中心として平面を「 だけ回転させる数」である。
答え: は、原点を中心として平面を「 倍に伸縮させ、 だけ回転させる数」である。
4. 群同型
たし算()とかけ算()を同じ種類の演算()と考えると、指数関数は「演算を保存する」と考えられる。
または
のとき、
平行移動、伸縮と回転
仮定と結論
仮定
- 指数法則 を満たす
- が実数ならば、 は実数
- 実数のかけ算は伸縮
- 平行移動 は伸縮と回転
結論
- は回転
説明
複素数の指数関数 を考える。
指数法則が成り立つことより となる。
・ について
が実数なので、 は実数となる。
よって は、複素平面を伸縮させる。
・ について
複素数 は、複素平面を平行移動させる。
また とも考えられるので、複素平面を伸縮・回転させる。
・ について
平行移動は伸縮・回転とも考えられるので、関数の値も同じになる。
・ について
は伸縮と回転、 は伸縮と考えられるので、 は回転と考えられる。
複素の指数関数
1. 実数と伸縮
実数の指数関数は の関係を満たしているのが特徴だ。
言葉でいうと「足してから入力しても、入力してから掛けても同じ」というような感じだ。
また、図形的には、実数の指数関数は数直線を「伸縮させる」。
たとえば、 を入力したら数直線を伸ばし、 を入力したら何もせず、 を入力したら縮める。
つまりポイントは以下になる。
- 足して入力 入力して掛ける
- 数直線を伸縮させる
2. 複素数と伸縮
入力を実数から複素数へ拡張してみよう。
ここでも の関係を満たすようにする。
複素数は と表せるので、 となる。
でも複素数とはいえ、 や は実数だ。
そのため「入力して掛ける」の のところは、実数の指数関数になっている。
ということは、やはり数直線を「伸縮させる」。
ただし実数のときと違って、複素数のときは複素平面が相手だ。
そこで、複素平面を「伸縮させる」ことにする。
では「入力して掛ける」の のところはどうだろう。
これは複素数へ拡張したために、出てきたものだ。
3. 複素数と平行移動
ところで指数関数は複素平面を「伸縮させる」と書いたけれど、入力する複素数は何をするのだろう。
入力する複素数が実数のときは複素平面を実軸方向に「平行移動させ」、純虚数のときは虚軸方向に「平行移動させる」。
そして一般の複素数のときは任意の方向に「平行移動させる」。
一方、同じ複素数による「平行移動」でも、「伸縮」と「回転」に分解することもできる。
たとえば は、実軸へ 、虚軸へ の「平行移動」と考えられるし、 の「伸縮」と の「回転」と考えることもできる。
つまり同じ複素数は「平行移動」とも「伸縮&回転」とも考えられるのだ。
4. 複素数と回転
以上のことをふまえて、再度 を見てみる。
さっき述べたように は複素平面を「伸縮させる」のだった。
では は複素平面をどうするのだろう。
そう、複素平面を「回転させる」のだ。
このとき「伸縮」はもうしない。
つまり、点 を単位円上に動かす純粋な回転だ。
まとめると以下になる。
- 足して入力 入力して掛ける
- は複素平面を「伸縮」させ、 は「回転」させる。
を言葉でいうと「平行移動してから入力しても、伸縮させて回転させても同じ」となる。
5. まとめ
・・・と、ここまでたどり着いたものはいいものの、これはどういうことなのだろう。
それは を考えてみると分かる。
指数関数なので となり、 は計算できて「伸縮」を表す。
でも はどうがんばっても意味が分からない。
ここでさっき考えたことが役に立つ。
は「回転」を表すのだった。
あと残る疑問は は一体、複素平面を「どれだけ」回転させるのかということになる。
数学の認知科学
1. 基本的な計算能力の身体化
- 生まれながらの計算能力
- 身体化された心の認知科学
- 身体化された四則演算を基礎付ける4つのメタファー
- 四則演算の法則の生まれたところ
2. 代数、論理、集合
- 「本質」と代数
- ブールのメタファー
- 集合と超集合
3. 無限の身体化
- 無限の基本メタファー
- 実数と極限
- 超限数
- 無限小
4. 禁じられた空間と運動
- 点と連続体
- 数の連続性
- 空間も運動もない微積分
5. 数理哲学への影響
- 「身体化された数学」の理論
- 「身体化された数学」の哲学
6. e^πi+1=0
- 解析幾何学と三角法
- とは何か
- とは何か